情報教育事業について 

現在、自動車は100年に1度の大きな変化の時である。

自動車が変われば自動車整備の在り方も変わる。それに合わせてメンテナンス時に交換が必要な部品・油脂・ケミカルも変わる。現実に、この10年で売れ筋の補修部品は大きく変化した。かつては大きな市場であったライニング・ディスクパットの市場は、自動車用回生ブレーキの普及により市場規模は縮小した。同時にハイブリッド車の販売比率の高まりに合わせてファンベルトは装着されないようになり、需要は激減した。

 交換部品・補修部品の市場がどのように変化するかを知るには、自動車の変化についての学習が不可欠である。が・・・日々の業務に忙殺されている地域部品商が、単独で従業員向けに教育及び情報提供の機会(セミナー等)を企画する事は難しい。

東京自動車部品商協同組合は創業時より、こうした事業に注力して来た。

そもそも中小企業等協同組合法の第58条4項に、「協同組合は教育及び情報の提供に関する事業の費用に充てるため、毎事業年度の剰余金の20分の1以上を翌事業年度に繰越すこと」が法定されている。この繰越金のことを「教育情報費用繰越金」と呼ぶ。

すなわち剰余金が生じた場合、その一定割合を組合員の経済的地位向上のため、教育や情報提供に使う事が法律で義務付けられており、「毎年、どのような教育事業を行ったか」について東京都知事に報告することになっている。

あわせて東京都から様々な補助事業がある。組合は、教育情報事業を実施して、繰越金を消化する時に、合わせて東京都の補助金を申請し、その費用に充当してきた。 

活動事例

公正取引委員会による中小事業者のための移動相談会
平成23年7月26日 於:イノセビル9F会議室
講師:公正取引委員会事務総局経済取引局 取引部 企業取引課
「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」について学ぶ


東京都計画策定支援事業:平成24年度グループ戦略策定・展開支援事業
実施テーマは「自動車部品商のビジネスモデルの構築」
中小企業診断士の指導にて4回の会合を持つ。
〇今後、組合が取組むべき事業:自動車部品商は整備工場からの部品注文に対して品番検索して、仕入先に注文・調達して整備工場に届けている。この受注・品番検索時において提案販売を強化する必要がある。ある部品を交換する場合、関連する部品を同時に交換しないと整備作業が進まない場合がある。部品の受注時に、こうした情報を伝えて注文を取らないと後から追加注文が発生して整備工場の作業も中断して迷惑を掛けることになる。また、タイミングベルト交換時にウォーターポンプの点検を行う(必要なら交換する)等、同時に作業することが望ましい事例もある。
 このような情報を組合内にて共有化することで、単に顧客から頼まれた部品を調達して配送するだけでは無く、交換が必要な部品を積極的に提案していく。これにより整備工場からも頼られる自動車部品商になっていく。


第5回東部協セミナーの開催

開催日時:2023年11月1 6 日(木) 1 8 : 0 0 ~ 2 0 : 0 0 ( 2 時間)

開催場所:銀座ルノワール新宿区役所横店6号室

出席者:参加人数: 1 2 社1 8 名(懇親会は1 3 名参加)

演題:エンジンオイル業界動向と付加価値オイルの販売戦略

今回のセミナーは経済委員会で、エンジンオイルの市場の変化について最新の動向を話し合う中から生まれた。具体的にはエンジンオイルは2022年より出荷制限が掛かり、一度は緩和されたものの、2023年に入ってまた延長された。価格についても上昇しており、その背景となる情報と、今後の動向がわからないので、エンジンオイルの「プロに話を聞く」ということで企画されたのが、このセミナーである。50年の歴史を持つオイル専門商社でに業界の裏事情を話してもらった。

<主な内容>

◎エンジンオイルの供給先

◎価格動向の将来展望

◎供給&配送の問題 ◎市場の変化


第4回東部協Webセミナー(Zoomミーテイング)

〇開催日時:2021 年7月21日(水)午後5時10 分より7時まで(110 分)
Web受講なので仕事がほぼ終了した午後5 時10 分から2 時間程度とした。
組合員会社の代表者のみでなく、スマホ(社用&個人)を利用すれば従業員の方にも広く参加可能。受講希望者はメールアドレスを事務局に登録。事務局はそのアドレスに招待状を送付)。
出席者:28名
情報発信場所:TKB品川カンファレンスルーム7階 事務局&講師のみ出席
演題:自動車整備工場の特定認証制度の導入とその影響について
組合は2018 年度(春1回)、2019 年度(春と秋の2 回)と、今後予定されている「自動車点検・検査制度の変革」についてのセミナーを実施した。しかし、2020 年度は新型コロナのためにセミナーを開催することが出来ず、このままでは2021年の10月からスタートする「特定認証制度・エーミング・自動車検査制度の改定」等に関する知識が抜け落ちてしまう。
そこで、今回は組合初のWeb研修の形態で
(1)特定認証制度について
(2)エーミングについて
(3)自動車点検項目の見直し
(4)OBD車検の展望・・・以上の内容にて開催する事にした。
講師は、実際に大手の整備工場で自動車の継続検査(車検)の指導をしている自動車検査員を起用して、専門的な話を分かりやすく解説。
○講演で使用するテキストは事前に送付。
○講演の内容は録画し、後日、DVDに収めて出席者に送付。
なお、このセミナーは東京都の「持続化支援事業」の補助を受けて実施した。


第3回東部協セミナーの開催

開催日時 令和元年11月13日 午後6時00分~7時30分
開催場所 銀座ルノワール八重洲北口会議室
出席者 27人(組合企業代表者13名、組合企業従業員13名、整備工場1名)
演題 自動車の電動化と自動車整備の変化・補修部品市場への影響
a.電動車両の保有台数と今後の予想
b.ハイブリッド車、電気自動車が普及した将来における整備需要
c.特定認証整備制度の概要
d.活路はあるのか?シンポジウム

〇上記のセミナー実施に際し10月4日付けで東京都中小企業団体中央会に「組合自主研修事業補助金」を関係資料添付して申請した。10月29日付けで交付決定通知書が届き、12月19日付けで入金した。


第2回東部協セミナーの開催

開催日時 令和元年年6月19日 午後6時00分~7時30分
開催場所 銀座ルノワール八重洲北口会議室
出席者 18人(組合企業代表者10名、組合企業従業員8名)
演題 自動車の変化とアフターマーケットへの影響と対策
a.自動運転
b.コネクテッドサービス
c.OBD
d.車検エーミング
e.電動化の動向


第1回東部協セミナーの開催

開催日時 平成30年8月21日 午後6時00分~7時30分 
開催場所:銀座ルノワール八重洲北口会議室
出席者:26人
演題:今後予想される自動車の変化が「アフターマーケットにどのように影響するか」開催。